「愛犬の耳の皮膚がカサカサしている…」
「耳の周辺をやたらと掻いている」
と悩んでいませんか。
犬の耳の皮膚がカサカサするのは、軽い乾燥にも見えますが実はアレルギーや皮膚炎など、放っておくと悪化しかねない可能性があります。
特に犬の耳は他の部位に比べて皮膚が薄く、外部刺激を受けやすいため、ちょっとした環境の変化や体調不良の影響が出てしまいます。
この記事では、「犬の耳の皮膚がカサカサになる原因」や「放置した場合に起こるリスク」などについて詳しく解説します。
愛犬の耳のカサカサについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
南柏たなか動物病院では、日本で数人しかいないアジア獣医皮膚科の専門医が病院訪問を担当しており、あらゆる皮膚の病気の治療が可能です。
院内は居心地の良い環境や話をしやすい雰囲気づくりを意識しており、飼い主様の不安に寄り添いながら診察しておりますので、お気軽にご相談ください。
＼愛犬の皮膚に異変を感じたら／
犬の耳の皮膚がカサカサになる原因3つ
犬の耳の皮膚がカサカサになる原因は、主に以下の3つです。
・アレルギー
・皮膚炎
・乾燥
順番に解説していきます。
原因①：アレルギー
犬の耳がカサカサになる原因のひとつには、アレルギーが関与しているケースが多くあります。
アレルギーといってもその種類はさまざまで、食物アレルギーやハウスダスト、花粉やカビなどの環境要因によるものが代表的です。
特にアレルギー反応が耳の皮膚に現れる場合、赤みやかゆみ、さらには皮膚がカサカサしてしまいます。
さらにアレルギー体質の犬は、耳だけでなく足裏や目元にも症状が現れる傾向があるため、全身の観察が重要です。
また、症状は一時的なものではなく、季節の変わり目に悪化したり慢性的に続いたりする傾向があるため、心配な場合は動物病院で検査しましょう。
食物アレルギーについてはこちらの記事でも解説していますので、一緒にご覧ください。
「犬の食物アレルギーはどのような症状が出る？皮膚のかゆみや下痢の症状が出たらすぐ獣医師に相談しよう」
「犬のアレルギー病院に行くタイミングは？飼い主さんがすべき3つのことを解説します」
原因②：皮膚炎
皮膚炎も、耳の皮膚がカサカサする主な原因の一つです。
細菌や真菌（カビの一種）による感染症、またはアトピーや脂漏症といった体質的な皮膚トラブルによって、耳周辺の皮膚バリアが破壊されてしまうと、保湿力を失って皮膚がカサカサします。
中でも注意したいのが「マラセチア皮膚炎」です。
これは皮膚の常在菌であるマラセチアという真菌が異常繁殖することで起こる疾患で、外耳道や耳の裏にカサカサとした赤み、かゆみ、臭いのある分泌物が見られるのが特徴です。
治療には抗真菌薬や抗生物質のほか、皮膚にやさしい薬用シャンプーなどを使った定期的なケアが必要になります。
また、自己判断で市販薬を使うと症状を悪化させてしまう場合もあるため、必ず獣医師の診断を受けましょう。
原因③：乾燥
乾燥によるカサカサも、見逃せない原因です。
特に冬場や空調の影響で室内の湿度が下がると、犬の皮膚から水分が奪われてしまい、耳の皮膚が粉をふいたようにカサカサしたり、フケが出たりします。
また、頻繁なシャンプーや強い洗浄力のある洗剤、過度な耳掃除なども皮脂を必要以上に取り除いてしまいます。
これにより皮膚が外部の刺激に弱くなり、カサカサしてかゆみや炎症が起きやすくなってしまうのです。
乾燥が原因の皮膚トラブルは、日常のケアで改善できるケースも多いため、加湿器の使用や保湿効果のあるスキンケア用品を取り入れるとよいでしょう。
犬の耳の皮膚がカサカサなのを放置すると起こる症状
耳の皮膚がカサカサしているのを「ただのカサつき」として見過ごしてしまうと、思わぬ健康トラブルを引き起こす恐れがあります。
最初は軽い乾燥やかゆみだったとしても、犬がかゆみに耐えられず耳を頻繁に掻いてしまえば、皮膚に傷がついてしまいます。
その小さな傷が原因となって細菌や真菌が侵入し、外耳炎や膿皮症といった感染症を引き起こすことも珍しくありません。
また、乾燥が長引くことで、耳の皮膚はますますバリア機能を失い、炎症が慢性化するリスクも高まります。
さらに皮膚のターンオーバーが乱れると、かさぶたや色素沈着が残りやすくなるほか、かゆみを伴う炎症が繰り返されることで、犬にとって大きなストレスになります。
「ちょっとしたカサつきだから大丈夫」と見過ごしたことで、長期的な通院や薬物治療が必要になるケースもあるため、早めの対策と病院での診断が何より重要です。
南柏たなか動物病院では、犬や猫のあらゆる症状のお悩みに寄り添いながら診察いたします。
予約の際は、WEB・お電話でしていただくことで待ち時間が少なくすみます。
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犬の耳の皮膚がカサカサになるのを防ぐ方法3つ
犬の耳の皮膚がカサカサするのを防ぐ方法は、主に以下の3つです。
・正しい耳掃除の習慣を身につける
・室内の湿度管理と環境改善をする
・食事と保湿のダブルケアを習慣にする
早めに対策して、皮膚のカサカサを予防しましょう。
防ぐ方法①：正しい耳掃除の習慣を身につける
耳掃除は、やりすぎると逆に皮膚を傷つけてしまうため、頻度や方法には注意が必要です。
基本的には月1〜2回、耳の中をのぞいて異常がないかチェックしながら、表面を軽く清拭する程度に留めましょう。
耳垢がたまっていたり、においが気になったりする場合には、動物用のイヤークリーナーを使用するのがおすすめです。
イヤークリーナーを使う際は液を直接耳に垂らすのではなく、コットンやガーゼに含ませて拭く方法が皮膚にやさしく安全です。
なお、綿棒の使用は耳の奥を傷つけるリスクがあるため避けてください。
また、掃除の前後には犬の様子をよく観察し、「痛がる」「頭を振る」などのサインがあれば無理をせず獣医師に相談しましょう。
防ぐ方法②：室内の湿度管理と環境改善をする
耳の皮膚がカサカサするのは、体質だけでなく環境の影響も大きく関係しています。
特に冬季やエアコンを頻繁に使用する時期は、室内の湿度が40％以下に下がることもあり、それが皮膚のカサカサを加速させてしまいます。
カサカサするのを防ぐためには、加湿器を使用して湿度を50〜60％を目安に保ちましょう。
加湿器がない場合は、部屋に濡れタオルを干したり、観葉植物を置いたりすることで湿度調整ができます。
また、フローリングの部屋は静電気が起きやすく、皮膚に刺激を与える可能性があるため、カーペットやマットを敷いて犬が直接冷たい床に触れないよう配慮するのも乾燥対策になります。
防ぐ方法③：食事と保湿のダブルケアを習慣にする
皮膚の健康を保つには、内側からの栄養管理も非常に重要です。
特にオメガ3脂肪酸（EPA、DHA）は、皮膚の保湿力を高めて炎症を抑える働きがあります。
さらに、サーモンや亜麻仁油などを含んだドッグフードや、獣医師に相談のうえでのサプリメント導入もおすすめです。
同時に、保湿もしっかりおこないましょう。
市販されている犬用の保湿スプレーやジェルは、皮膚に刺激の少ない天然由来の成分で作られたものを選び、耳の裏や周辺にやさしく塗布します。
日常的に保湿を心がけることで、耳の皮膚をしなやかに保ち、乾燥によるダメージから守れますよ。
まとめ：犬の耳の皮膚がカサカサしていたらしっかり保湿して早めに獣医へ相談しよう
耳の皮膚がカサカサしていると乾燥しているだけに見えてしまいますが、体の中ではアレルギーや皮膚炎など、見えない病気が進行していることもあります。
そのため、初期の段階で気づき、適切にケアすることが愛犬の健康を守る第一歩です。
また、皮膚がカサカサしないように早めの対策をして、愛犬の耳を守りましょう。
南柏たなか動物病院では、皮膚科専門医の診察や予防接種も受け付けています。
少しでも愛犬の異変を感じた場合は、お気軽にご来院ください。
WEB・お電話からの予約優先制を取り入れており、事前に予約いただくことで待ち時間を短縮できます。
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